いつも、あなたの隣で早朝の朝日を浴びてはこう思う・・・・



「うまれかわっても あなたとまた出逢えますように」と。





























そう思うのはなんでだろ・・・







































うまれかわっても あなたとまた出逢えますように















































チョタは大きくてやさしくてかっこいいテニス部レギュラー。

わたしは、その大きい手がすき、チョタのすべてがすき。











あいにく、あたしは発言こそ普通の女子だけど、



「これって運命!?」



という思考は持ち合わせていない・・・・

しかし、天然ロマンチストなチョタのおかげさまで

すこしは、運命と奇跡を信じるようになったりした。





















「ねぇ、ちょた!」



「ん?なに?。なんかうれしいことでもあったの?」



「え、なんでわかったの!?チョタはすごいね!」



の考えてることはよくわかるよ。顔にでてるからね」



「え、そ、そうなの!?気づかなかったなぁ////」



「そんなところがのいいところでもあるんじゃない?」



「そうなのかなぁ(笑)ありがとう。そうそう、今日さ、夜景を見に行かない?」



「いいね!きっと星も今日みたいにきれいな空だったらこの夜と思えないくらいきれいかもね。

あ、俺からもお願い。今日、俺のヴァイオリンとピアノを合わせてくれない?」



「いいよ!じゃあ、放課後に、音楽室で!」



「うん、おねがいします」



「了解!」



























放課後、すこし薄暗い廊下。



そんな中で美しい弦楽器特有の旋律が流れる。













(あ、チョタのヴァイオリンだぁ・・・いそがなきゃ!)











「こころがピュアな人ほど美しく、そして哀愁がこもった音を出す。」

わたしは、ずっと、そう思っている。

チョタのヴァイオリンは、普段はとても美しい。美しすぎて時には涙が出そうになるほど。

でも、フォルテはとても力強いし、メゾピアノはとても美しく、一本にまとまった音を出す。















「チョタ!ごめんね!おそくなっちゃったよ〜」



「いいよ、俺が誘ったんだしね」



「そう?じゃあ、合わせようか!」



「おねがいします」















はじめてあたしのピアノとチョタヴァイオリンを合わせたのは中3の秋。









あのときは、文化祭での発表をしなきゃいけなかったチョタ。



相方の肩の負傷により、ピアノ伴奏を掲示板で募集してた。



















      ピアノ伴奏急募!



     3年生でヴァイオリンのピアノ伴奏してくれませんか?



   してくれる方は3年A組鳳長太郎までおねがいします。



                                  」

















しかし、誰もあつまらなかったらしく、あたしがたまたま音楽室でピアノを、





---幻想即興曲と、超絶技巧練習曲集より、ラ・カンパネラ---を。





演奏していた私に声をかけてきた。
チョタは「素直で、とても芯のある演奏だね。あ、俺は3年A組の鳳。できれば、

 伴奏をたのみたいんだけどね・・・」

「なにをやるの?」

このひとことが、私たちの始まり。

そして、私はピアノ伴奏をすることになる。

























はじめての練習で思ったことは、



「こんなに、ぴったりと、するすると合うことがあるんだ」



そう、思った。

初めて一緒に合わせたはずなのに、入りもぴったり、終わりも、中盤のもりあげかたも

ぴったり。









































この人しか、あたしにはいないとおもった。





































宍戸には、「おまえ等、簡単に想うなんて、よっぽどだな」



そう、言われた。

正直に、意味が分からなかった。”おまえ等”?

そのことばに、すこし期待して。























































俺だけかもしれないけれど。













































きっと、出会いは必然で、しか俺にはいないんだと、想った。



「ピアノとヴァイオリンだけでそんなふうにおもうなんて、簡単すぎだろ。」



そう、宍戸さんには言われた。(苦笑)

でも、初めてそうおもった。まさか、演奏があんなにぴったりだと想わなかったし、

表現方法も尊重しあいながら、でもぴったりしっくりくる。もちろん、会話してても。

そんな出会いって、そうそうあるものじゃない!って想った。

ちょっと、自意識過剰かもしれないけど、そう、想ってた。





































「おつかれさまでした」



「今日はありがとう。やっぱり、きれいに演奏するにはスラーがきまればいいのにね〜」



「うん、でも結構上手くなったよね?たとえば、こことか。」



「そう?ありがとう。でも、やっぱり課題としてのこるのは美しい旋律のなかにも芯を

入れること、かなぁ?」



「うーん、そうかもね〜。むずかしいんだけど、がんばるしかないね」



「がんばって練習しようかな」



「がんばって!あ、そろそろ夜景が見頃じゃない?」



「そうだね、いこうか」





































東京タワー。













初めてデートで夜景を見に行った場所。

そして、初めてこころが結ばれた場所。

今日も、ここに・・・。

































「さっきの練習中、なにを考えてたの?」



「やっぱり、チョタにはばれてたんだね(苦笑)」



「そりゃぁ、朝も言った通り、のことはお見通し。」



「んーとね、初めて合わせたときのことだよ」



「そういえば、中3だったよね?」



運命は信じない・・・そう思っていた



「そうそう。あのときはね、あまりにも息があって演奏できてびっくりしたの。友達ともあそこまでぴったり合わないのに・・・」



でも、感じられずにはいられなかった



「俺も、そう、おもったよ。きっと、運命なんじゃないかって、思った」



運命、似合わないなぁ・・・あたしには。と、心の中で苦笑。



「運命・・・ステキだね!ずっと一緒にいたいね!」



でも、この気持ちはホンモノ。



「うん、そうだね。一緒にいたいね」



信じれるのは、チョタだから・・・・



「前世はもちろんだけど、きっとこの先、うまれかわっても一緒だよ!

こんなにぴったりはまる2人が別れるわけないよ!」



きっと、きっと、神様は、うらぎらない・・・。似合わないあたしの、台詞。



「うん、そうだね、だから、俺はこう思うよ・・・・・

































      

          うまれかわっても、あなたとまた、出逢えますように・・・・」







































そう、きっと、お互いが同じことを想うことができるから、そう想うんだ。





















うまれかわっても、あなたとまた出逢えますように。

















チョタと浴びる早朝の朝日を、この先ずーっと一緒に浴びられますように。























































〜あとがき〜



このたびは、見ていただきありがとうございます。



そして、えびび丸様、いろいろとご迷惑おかけしました。



ありがとうございました!



とても微妙で、読みづらい文だったと思います(汗)



読んでくださり、掲載許可してくださるみなさんに





     ありがとうございます。



楓井ささら。